toggle
企業経営と向き合って29年。あなたの会社の夢実現を応援します。
2021-10-06

改めて確認したい「年次有給休暇」について

こんにちは。齊藤マネージメントサービス 代表の齊藤です。
前回の休日に続いて、年次有給休暇について考えてみたいと思います。
こちらについても良くご質問を頂く内容の一つで、制度改正がなされている部分になります。

1.年次有給休暇の定義
 年次有給休暇は、働かなくても給与を支払う義務がある休暇のことです。
一般的には働いた部分だけ給与を支払えば良く、働いていない部分について給与を支払う義務はないという原則(ノーワーク・ノーペイの原則といいます。)があるのですが、年次有給休暇はこの原則の例外であり、その日は働いていなくても「働いたものとみなして」給与を支払う義務があります

2.年次有給休暇の目的と発生要件
 年次有給休暇の目的は、①心身や肉体の疲労を回復し、➁労働力の維持培養をはかることです。
また、上記の目的を達成するために労基法に定められた労働者に認められた権利になります。

 では、年次有給休暇はどの様な要件で発生するのかと言えば、
①雇入れの日から6ヵ月間継続勤務した時点で
➁所定労働日(会社があらかじめ定めた働く義務がある日)の8割以上勤務した場合に自動的に発生(以下、「付与」といいます。)します。また、最初に付与した後は、その後一定期間経過後に、上記➁の条件が満たされれば毎年一定日数が自動的に付与されます。
自動的に付与されるもので、労働者の申請を以って初めて権利が発生するといったものではありません

3.年次有給休暇取得の義務化
 日本の年次有給休暇の取得率は、もともと欧米等と比較して低い水準でした。
このため、働き方改革関連法案施行に伴って労基法の中の年次有給休暇に関する規定が改正されました。具体的には、2019年4月から全ての企業において、年10日以上の年次有給休暇が付与される全ての労働者に対して、付与された日から1年以内に年5日の年次有給休暇を取得させることが義務付けられました(労基法第39条7項)。

4.年次有給休暇の取得に関する注意点
①年次有給休暇は労基法に定められた労働者に認められた権利であるので、その趣旨に反してこれを与えないことは法に抵触します。年次有給休暇の日数を減じることや請求されている日数を与えないことなども同様です。これは正社員のみならず、パートやアルバイトといった場合でも同様です。ただし、一定の条件の場合には請求された年次有給休暇の日を変更することは可能です。

➁年次有給休暇を取得する場合、その理由を問いません。労働者が年次有給休暇を取得したい旨を会社に申し出た場合、理由いかんによってこれを承認したり、拒否したりすることはできません

③年次有給休暇の権利行使については付与日から2年間という期限があり、2年以上経過した場合には権利は時効により消滅します。
前年度に付与した年次有給休暇は時効に該当しない場合は、翌年度に繰越されますが、年次有給休暇を取得した場合、取得した年次有給休暇は前年度に付与したものなのか、今年度に付与したものなのかという問題が良く起こります。法律ではどちらから取得しなければいけないと言った定めはありませんので、会社が決めることになりますが、決めておいた方がよろしいかと思います。もちろん後から付与した年次有給休暇から先に取得する旨を定めても一向に差し支えありませんが、取得の順番によって従業員側からの会社に対する見え方も違ってきますので、要検討部分ではあります。

5.年次有給休暇の管理をどうするべきか
 年次有給休暇は、労働者の入社日が一人ひとり異なるため、付与日は労働者個別となります。特に中途入社が多い企業では、その管理が大変です。
個別に管理する方法もありますが、付与日を統一して年次有給休暇を一斉に付与するという方法もあります。

本日は、年次有給休暇について、考察させて頂きました。
年次有給休暇についても取得順序を含めトラブルが多い部分になります。
これを機会に今一度の見直しを頂いてはいかがでしょうか。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です